スイス初のウォッチマニュファクチュール
ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、時計の部品製造から完成までを一貫して自社で行う「垂直統合型」という新しいアプローチで、時計製造の未来を構想します。

完璧を求める男の夢
アメリカの工業化に触発されたジョルジュ・ファーブル=ジャコは、スイスのル・ロックルに垂直統合型ウォッチマニュファクチュールを創設します。スイス時計製造の伝統的な組織体制とは一線を画す革新的な彼のビジョンは、製造工程の完成度を高め、その近代化を図ることでした。垂直統合化と自動化により、信頼性、互換性、そして品質が保証されました。22歳という若さにして長期的な展望を持っていた彼は、やがて達成しうる頂点(ゼニス)において、完璧な時計を生み出すという夢を実現します。

世界を席巻
ル・ロックルから世界へ、ゼニスの揺るぎない品質を届ける。

「PILOT」商標
創業者、ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、間違いなく時代の先端を行く人物でした。1888年、彼は「PILOTe」、後に「PILOT」の商標を登録し、その他にも有望と判断した分野の名称も商標登録しました。ゼニスは、現在でも文字盤に「PILOT」の文字を入れることができる唯一の時計ブランドです。
世界を見据えたビジョン
ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、商才に長けた実業家でした。1896年、彼は甥のジェームス・ファーブルを迎え入れ、ゼニスを世界的な時計ブランドへと発展させ、国際的な事業拡大と増え続ける時計製造を支えるべく、数多くの旅を重ねました。その先駆者精神の証として、ジョルジュ・ファーブル=ジャコは、1888年に「PILOT」、1902年に「DEFI」を商標登録しました。後者は1969年に「DEFY」へと改称されます。彼の理念は今日に至るまで受け継がれ、コレクターを魅了するタイムピースや限定モデルを生み出し続けています。
精密さの起源
「完璧な時計」を生み出すというただ一つの志に突き動かされ、ジョルジュ・ファーブル=ジャコは1897年、初の国際的なクロノメトリーコンクールを通じて、ゼニスの比類なきクロノメトリーの伝統を築き始めました。この伝統はゼニスを歴史上最も多くの賞を受けた時計メーカーへと押し上げ、精密なタイムピースの分野における不動の基準としての地位を確立しました。星々からインスピレーションを得て、彼は1898年に自社の基幹ムーブメントを「ZENITH(ゼニス)」と名付けました。

国際的な評価
マニュファクチュールとクロノメーターが評価された時代

卓越性と精度が築く伝統
1900年、ゼニスの卓越したクラフツマンシップは、パリ万国博覧会で栄誉あるグランプリを獲得しました。これは、作品の技術面と美的側面における卓越した品質、そしてアールヌーボーの先駆者アルフォンス・ミュシャとの革新的な製造体制が高く評価されたものです。この転換点となった年以降、「生涯にわたり、いつでも、正確な時を刻む(GIVES THE RIGHT TIME, EVERY TIME, FOR A LIFETIME)」というゼニスの揺るぎない理念は、クロノメーター観測所や国際機関にとって信頼できるパートナーとしての地位を確固たるものにしました。その卓越した品質により、競合他社でさえ比類のない正確な計時を実現するためにゼニスを頼るほどでした。メゾンは生産を大幅に拡大し、多様な精密機器の製造へと展開するとともに、ミュシャやラリックといった著名な人物との芸術的パートナーシップを一貫して育みながら、その揺るぎない卓越性を示し続けました。
完璧の頂点に到達する
1911年、メゾン・ジョルジュ・ファーブル=ジャコは正式に「ゼニス」という名称を採用しました。これは、卓越したムーブメントとモデルの輝かしい成功を称えるものであり、完璧さと精密さを追求し続けるブランドの理念を体現しています。この重要な年以降、ゼニスのタイムピースは、ロアール・アムンセンのような勇敢な探検家、マハトマ・ガンディーのような世界に影響を与えた人物、エドモン・ロスタンのような著名な作家など、時代を切り拓いた人々の腕元を装うことになります。モナコ大公アルベール1世のような王族や、フェリックス・バウムガートナーのような記録を打ち立てた先駆者たちも、ゼニスの時計を誇らしく身に着け、限界を勇敢に超える人々にとってのブランドの永続的な魅力を鮮やかに示しています。

精度における新たな基準
最も伝説的なクロノメーター キャリバーの一つが、精度の新たな基準を打ち立てます。

キャリバー135:精度の象徴
1950年代、クロノメトリーコンクールの黄金期において、天文台の厳格な基準を満たすために特別に開発されたムーブメントは、他を圧倒する性能を発揮しました。それがキャリバー135です。この卓越したムーブメントにより、ゼニスは数々の賞を受賞しています。1950年から1954年にかけて、腕時計部門のクロノメトリーで前例のない5年連続最優秀賞の受賞と230を超える栄誉に輝きました。

イノベーションの頂点
ゼニスはクロノメトリーの頂点に君臨し、クロノグラフムーブメントの新時代を切り開きます。

5011K:クロノメトリーの頂点に君臨する王者
ゼニスの5011Kは、高精度のクロノメトリー競争の最終期において、そのカテゴリーで絶対的な記録を打ち立て、以来一度も破られることなく、その座を守り続けています。元々はマリンクロノメーターや懐中時計に使われていた5011Kは、腕時計にも搭載され、現在でも最も高い評価を得ているクロノメータームーブメントの一つとなっています。
アイコンの誕生:エル・プリメロ
1969年1月10日、ゼニスは世界初の自動巻クロノグラフ、エル・プリメロを発表しました。この革新的なクロノグラフは、創業100周年を記念して1960年代初頭から開発が進められてきました。大きな革新をもたらすことを目指し、ゼニスはまったく新しいクロノグラフキャリバーの開発という野心的なプロジェクトに着手しました。この新型キャリバーは、自動巻であるだけでなく、超薄型(そのため一体型)であり、初の現代的製造ラインで組み立てられ、毎時36,000振動という高振動を実現。1/10秒単位の記録的な精度で計測を可能にします。

新しい時代の始まり
70年代は、時計製造と世界にとって変革の10年でした。ゼニスにとっては、大胆なデザインと勇敢さが求められた時代でした。

エル・プリメロ:ひとりの平凡な英雄の決意がもたらした救い
クォーツの登場によって、著名なエル・プリメロの開発に貢献した時計職人シャルル・ベルモは、このキャリバーの製造に必要な道具と設計図を自ら安全に保管することを決意しました。上司の指示に背き、彼は技術計画書一式と150点以上の金型を夜ごと密かにゼニスの屋根裏部屋に隠し、エル・プリメロの製造が再開される日を思い描いていました。その日は10年も経たずに訪れます。シャルル・ベルモは、この伝説的なクロノグラフの救世主として、永遠に語り継がれるでしょう。

新時代
新しいミレニアムを迎え、ゼニスは新たなムーブメントを開発し、ブランドを最も象徴するコレクションを誕生させました。

クロノマスター 、エリート、レインボー フライバック:世代を超えて受け継がれる新たな遺産
ゼニスは格式高いクロノマスター コレクションを発表しました。エル・プリメロ クロノグラフを搭載したこのコレクションは、瞬く間にメゾンの象徴的存在となりました。同年、ゼニスは「エリート」を発表。同名のコレクションに属する新たな機械式キャリバーであり、その卓越したモジュール設計により専門誌から年間最優秀キャリバー賞を受賞しました。数年後の1997年、レインボー フライバック クロノグラフが登場しました。これはセミプロフェッショナルのパイロット向けに設計され、エル・プリメロに新たなフライバック機能を導入しました。クロノマスターおよびレインボー フライバック コレクションは、世代をつなぐ遺産を強調する斬新な広告キャンペーンに彩られ、タイムレスな魅力を一層際立たせています。

新しいミレニアム - 新しい輝き
ゼニスは、エル・プリメロを新しいコンプリケーションに発展させながら、創造的な時計製造のソリューションを探求し続けます。

ハイコンプリケーショウォッチでさらなる高みへ
LVMHグループの一員であるゼニスは、ムーブメントの“鼓動する心臓部”を初めて文字盤側から見せる「オープン」コレクションを発表し、高振動ムーブメントにおけるゼニスの卓越した技術は、複雑機構の世界においても数々の革新をもたらし、2004年には世界最速のトゥールビヨン「オープン トゥールビヨン」を発表します。 さらに2008年には史上最多の特許を取得した時計「ゼロG」により時計製造の常識を覆します。調速機構をジャイロスコープケージに搭載し、テンプを常に水平に保つ構造は、ゼニスが長年培ってきたマリンクロノメーターの技術遺産を現代に継承するものです。
ユネスコ世界遺産認定
ゼニスのマニュファクチュールは、ラ・ショー=ド=フォンとル・ロックルがユネスコ世界遺産に登録されたことにより、その一部として認定されました。両都市の都市計画は、時計産業によって、そして時計産業のために建設されたという起源を反映しています。この重要な評価の中核をなすゼニスは、ヌーシャテル山地初のウォッチマニュファクチュールとして、製造システムの黎明期を象徴する存在です。

革新への次の一歩
功績だけに満足せず、ゼニスは世界初の探求を続けます。

成層圏を突破して
フェリックス・バウムガートナーは、レッドブル ストラトスという不可能なミッションに挑戦しました。彼は、ゼニス エル・プリメロ ストラトス フライバック ストライキング 10thを腕に、ヘリウム気球で上昇した宇宙カプセルから成層圏へ飛び出しました。フェリックス・バウムガートナーは、フリーフォール中に時速1,342kmという音速の壁を破る記録を達成しました。着陸後も腕時計は完璧に機能し続けていました。
限界を押し広げる
ゼニスは、クロノグラフの卓越した技術、特に高振動の精度を証明するため、新しいエル・プリメロ キャリバーを搭載し、50Hzという驚異的な速度で1/100秒の正確なクロノグラフ機能を実現したデファイ エル・プリメロ 21を発表します。これは世界初にして唯一の、連続製造による真の1/100秒高振動自動巻腕時計です。

きらめく無数のアイコンたち
ゼニスは、輝かしい過去を称えつつも地平線の先を見据え、スイスの時計製造の未来を創造し、明日のアイコンを生み出しています。

クロノマスター スポーツ
ゼニスが2021年に発表したクロノマスター スポーツは、スポーティな自動巻きクロノグラフに新たな金字塔を打ち立てます。1/10秒クロノグラフ機能と改良されたパワーリザーブを備えたことで発表と同時に高い評価を得て、ジュネーブ時計グランプリ(GPHG)2021「クロノグラフ」賞を受賞しました。
160年にわたる伝統を称えて
クロノメトリーの分野における輝かしい歴史へのトリビュートとして、ゼニスは天文台クロノメーターコンクールの黄金時代に最も多くの賞を受賞したムーブメント、伝説的なキャリバー135を蘇らせます。新たに改良が加えられたキャリバー135は、ゼニス G.F.J.のプラチナ製ラウンドケースに収められています。1865年以来創業を続けるゼニス マニュファクチュールのレンガ造りの壁にインスピレーションを得たパターンで高度に装飾されています。創業者ジョルジュ・ファーブル=ジャコの名を冠したG.F.J.は、搭載するキャリバー135を通じて、「完璧な時計」というゼニスが長年抱いてきた野心を体現しています。このモデルは、ゼニスの精度、美しさ、卓越性への揺るぎない追求をも示しています。

